こんにちは。1日2回寝るイノタスです。
わたしは8年ほど前から「1日2回寝る」という睡眠スタイルをとっていて、それを「イノタス式 最高の睡眠」として提唱しています。(してないね)
自分としては画期的で「最高の睡眠」だと思っているので、たくさんの人に実践してもらいたいのですが、大変残念なことに科学的根拠がまったくないので、、、(だろうね)
ベストセラー本となった「スタンフォード式 最高の睡眠」から「イノタス式 最高の睡眠」を検証してみたいと思います。
「スタンフォード式 最高の睡眠」は、世界最高の睡眠研究機関と言われるスタンフォード大学において、睡眠生体リズム研究所の所長をされている日本人の医学博士が書いた本です。
27万部以上重版されメディアでも話題になっているので、知っている人も多いと思います。
そんな、科学的根拠に基づいた最先端の睡眠メソッドをご紹介しつつ、ひょっとしたら気に入ってもらえるかもしれない「イノタス式睡眠法(非科学的)」をお伝えできればと思います。
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「イノタス式 最高の睡眠」とは?
「え?そっちが先なの?」(すみません。すぐ終わらせます・・・)
「1日2回寝る」イノタス式睡眠法ですが、昼寝を入れるわけではありません。
こんな感じに2回寝ます。
- 1回目:仕事から帰宅後に軽く食事して寝る → 2時間前後で起きる
- 2回目:1回目の睡眠と合わせて6時間以上になるように寝る
「は?起きないでずっと寝てればいいじゃん」
ま、そうなんですけど・・・
わたしが「1日2回睡眠」をするようになった経緯は、
- 仕事からの帰宅後に読書したり勉強したいが眠い↓
- 眠さをこらえてやっても全然頭に入ってこない↓
- 先に少し寝てからの方がスッキリして集中できるんじゃないか?↓
- 寝てみよう↓
- 大体2時間前後で起きるな↓
- おっ!やっぱりスッキリして集中できるぞ!↓
- この寝方いいな!
という感じで始めたのがきっかけです。
仕事からの帰宅後に何かをしようと思っても、
「疲れた」「眠い」→ ボーっとする時間ばかり長くて集中できない。という状態だったので、「だったら寝てからやるか」となったのが始まりです。
それ以来ずっと毎日ではないですが、かれこれ8年ほど続けています。
この話をすると「1回寝た後によく起きれるね」と言われますが、
初めは1回目の睡眠で朝まで寝てしまう時もありましたが、いまではすっかり定着して目覚し時計などを使わなくても自然と2時間前後で起きるようになりました。
最近は帰宅時間が安定していることもあり、
- 1回目の睡眠:21時から2時間前後寝る(23時前後に起きる)
- 2回目の睡眠:1時入眠 →5時50分起床(約5時間寝る)
大体こんな感じで合わせて6~7時間は寝れるようにしています。
で、1回目の睡眠の後は、スッキリ!した状態で本を読んだりブログを書いたりできるため、集中できてはかどります。
しかも、昼間に眠気を感じることがほぼないため、仕事や日中の行動に悪影響もありません。
ということで、わたしはとてもメリットを感じている睡眠方法なのですが、
おすすめできるかどうかは、世界最高の睡眠研究機関で30年以上睡眠と向き合っている西野博士の「最高の睡眠」をお伝えしてからにします。
「スタンフォード式 最高の睡眠」とは?

この本を読むまで知らなかったのですが、「日本人の約40%は睡眠時間が6時間未満」ということに驚きました。(ミシガン大学の調査によると、日本の睡眠時間は100ヶ国中で最下位)
著者の西野博士いわく、「自分の睡眠に満足している」という人は3割にも満たないそうです。
そんな、日常的に睡眠が足りていないわたしたちが知るべき「スタンフォード式 最高の睡眠」についてまとめてみます。
「最高の睡眠」とは?
西野博士が言われている「最高の睡眠」とは、
「睡眠の質を高め、最高の覚醒(日中のパフォーマンス)をつくり出すこと」を意味しています。
睡眠は「量」ではなく「質」が重要で、「睡眠時間が長すぎるとかえって体に悪い」という結果も出ているそうです。
- 最高の睡眠=「量」ではない
- 最高の睡眠=「脳・体・精神」を最高のコンディションに整える睡眠
で、睡眠の質を高めるカギとなっているのが「黄金の90分」という法則です。
黄金の90分
この本でくり返し出てくるのが「黄金の90分」という言葉で、
「入眠直後の最も深い眠り(90分間)が、最高の睡眠のカギを握っている」と言っています。
- 睡眠の質は眠り始めの90分で決まる
- 最初の90分さえ質が良ければ残りの睡眠も良質になる
- 最初の90分でつまずくとどれだけ長く寝てもいい睡眠にならない
西野博士は、
「どんなに忙しくて睡眠時間が短くても最初の90分をしっかり深く眠ることができれば、最高の睡眠がとれる」
と言っています。
なので、「最初の90分間の睡眠をいかに深くするか」が本書の最大のテーマになっています。
また、本書内では「黄金の90分」で得られる具体的なメリットについても書かれています。
2つの眠りのスイッチ
では、どうすれば「黄金の90分」を確保できるのか? ですが、
その方法として、2つの「眠りのスイッチ」について書かれています。
- 「体温のスイッチ」:体の内部の体温(深部体温)を下げる
- 「脳のスイッチ」:脳の興奮を落ち着かせる
この2つのスイッチによって、睡眠の質を最大限に高めることができるそうです。
本書では2つのスイッチをどのように操作するかについて、具体的な実践方法が書かれています。
また、西野博士は理想的な睡眠について、
- 最低でも6時間以上の睡眠
- 就寝時間と起床時間の固定
をすすめていますが、
「忙しい日常を送る現代人にとってこれを実践するのは難しい」ということを前提に、睡眠の質を最大限に高める方法を提案してくれています。
勉強になったこと
「黄金の90分」のほかにも、睡眠について勉強になったことをまとめてみます。
■ ショートスリーパーは遺伝
実際、毎日4時間程度の睡眠でも健康に問題ない人はいて、そういった人は「生体リズム」に関係する遺伝子に変異があるそうです。
ただ、ほとんどの人はその遺伝子を持っていないため、最近話題になっている「短時間睡眠法」については「科学的根拠がなくリスクが大きい」と完全否定していました。
■ 昼寝(仮眠)について
眠気を感じる時は20分程度の昼寝(仮眠)でも、その後のパフォーマンスが上がることがデータで証明されているそうです。
実際、グーグルやナイキなどが昼寝を推奨しているのは有名な話です。
ただ、驚いたのは、「1日1時間以上の昼寝は認知症や糖尿病のリスクを高める」という研究結果が出ていることでした。
なので、夜の寝つきを悪くしないためにも昼寝は30分以内、午後遅くにはしないというのがいいそうです。
■「寝だめ」について
「平日の寝不足を土日の寝だめで解消できるか?」ということについては、
「週末の寝だめごときで睡眠不足は解消されない!」と断言していて、それに関するエビデンスも示されています。
なので、「いかに普段の睡眠の質を高めるかが重要になってくる」と言っています。
イノタス式をスタンフォード式から検証したみた
仕事からの帰宅後に、「もう1回集中したい!」という思いから始まった「1日2回寝る」というイノタス式睡眠法ですが、
西野博士が提唱する「最高の睡眠」からそれを検証したいと思います。
- 1回目:仕事から帰宅後に軽く食事して寝る → 2時間前後で起きる
- 2回目:1回目の睡眠と合わせて6時間以上になるように寝る
まず、1回目の睡眠について西野博士は、
「どうしても資料作りをしなければならない夜のすごし方」を例に、こう言っています。
- 眠気があるならまず寝てしまい、黄金の90分が終了したタイミングで起きて活動する
- わずか90分~110分ほどしか寝てないとはいえ、深く眠れていれば質は確保できる
その一方で、
- 眠気をこらえて活動してから寝ようとしても、脳が興奮状態なのでなかなか眠れない
- 入眠のタイミングを逃しているので、黄金の90分は出現せず質の悪い睡眠になる
「あれ? これって・・・イノタス式じゃん!?」
そうなんですよ! 西野博士が「イノタス式」と同じことを言ってたんです!!
「眠いなら寝てから活動しろ」と。
「黄金の90分」の法則をイノタス式は自然と活用してたんです!!
やりました!「イノタス式睡眠法」が西野博士に認められました!!(それはちがうな)
「で、2回寝るっていうのはどうなの?」
はい。では、2回目の睡眠について検証します。西野博士は、
「家で4時間、朝夕の通勤で2時間、合計6時間睡眠は有効か?」について、こう言っています。
- 連続して眠った6時間と細切れで眠ったトータルの6時間では、質がまったく違う
- こういった睡眠をパターン化するのは、苦肉の策としか言えない
- パフォーマンスの低下や体に悪影響を与える可能性があるので、考えを変えたほうがいい
「おい! 今度は完全に否定されてるぞ!」
そうなんですよ・・・ 「トータル睡眠時間」は完全否定されました。
西野博士が言っていたのは、あくまで特例で緊急時の対処法だったんです。
喜びも束の間。
結論として「イノタス式睡眠法」は、おすすめできる睡眠法ではありませんでした・・・
「最高の睡眠」まとめ
本書では「最高の睡眠」を実現する上で、「黄金の90分」「眠りのスイッチ」と併せて「覚醒のスイッチ」(日中をどうすごすか)の重要性も書かれています。
西野博士は、
「朝起きてから眠るまでの行動習慣が最高の睡眠をつくり出し、最高の睡眠が最高のパフォーマンスをつくり出す」
と言っています。
「最高の睡眠」と「最高の覚醒」は表裏一体ということで、「眠りの質を高める日中の習慣術」についても書かれています。
また、西野博士は最後に「睡眠を犠牲にして働くのはやめておこう」と言っていますので、何かと睡眠を犠牲にしがちな人や寝不足を感じている人は、特に読む価値がある本だと思います。
おわりに
そんな感じで「イノタス式睡眠法」は、まったく「最高の睡眠」ではなかったです。
おすすめできないどころか、「考えを変えたほうがいい」とまで言われてますから・・・
ただ、緊急時の対処法としては使えるようなので、その際は使ってみてください。
西野博士が「あなたの睡眠をあなた史上最高にする」ことを目的に書かれた本書が、よりぐっすり眠りたい人の参考になれば嬉しいです!
最後まで読んでいただき、ありがとうございましたm(__)m