こんにちは。最寄り駅より会社の方が近いイノタスです。
前回の記事では、近年より志向が高まっている「職住近接」についてお伝えしました。
働く側・企業側双方にメリットが大きいことから、"2駅ルール"などを設けて会社の近くに住む従業員に「近距離手当/近接手当」を支給する企業が増えるなど、社会的にも注目されています。
ただ、その一方であえて「職住分離」を望む人や、家庭の事情などにより「職住近接」できない人がいるのも事実です。
そこで今回は、「職住分離のデメリットをメリットに変えている2人」についてお伝えします。
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「職住分離/職住遠隔」のデメリット
職住近接の記事にも書きましたが、住居と職場が離れていると通勤時に以下のようなデメリットがあります。
満員電車のストレス
都内へ電車通勤してる人は特にそうですが、朝のラッシュ時は本やスマホも見れないほど混雑する路線があります。さらにピーク時には「改札待ち」の行列ができる駅さえあります。
あの光景を見ると、通勤が最もハードな業務にさえ思えてきます。
ムダな通勤時間
首都圏における「平均通勤時間(片道)」について、
- 44.9分(平成25年 総務省統計局データより)
- 67.7分(平成27年 国土交通省 大都市交通センサスより) ※電車利用者のみ
- 東京都内への通勤に50分以上かかる人の割合:60.0%(2016年 マクロミル調査)
という調査結果があります。
およそ1時間(往復2時間)として月20日勤務なら、ただ会社に通うだけで月40時間も費やしていることなります。
1日8時間勤務として、"5日分に相当する時間を通勤に使っている"という残念な見方もできてしまいます。
朝からヘトヘト
通勤にストレスや疲労を感じながらの"消耗出勤"では、本来仕事に向けられるべきエネルギーや集中力が奪われてしまいます。
また、帰宅にも時間がかかり時間帯によっては満員電車にもなるため、帰宅後に何かしようとする時間や体力、気力を残すのが難しくなります。
そのうえ、残業で帰宅が遅くなる日が続けば睡眠時間やゆったりする時間が削られ、よりストレスが溜まる悪循環になってしまいます。
「職住分離」のデメリットをメリットに変えている2人
「通勤がひと仕事」と言えるほどオフィス街への通勤はハードですが、これから紹介する2人は、家と職場が離れていながらも通勤ストレスを回避して、朝の時間を有効に使っています。
1.「読書」と「早出社」が習慣になったTさん
同僚のTさんは、朝のピーク時には混雑率180%を超える路線を使っているため、ろくに本を開くこともできません。自宅から会社まで約55分、往復2時間近く通勤に時間を使っています。
そんな"痛勤"に損失を感じながらも家庭の事情により職住近接が難しいTさんは、数年前から「オフピーク通勤」を始めて、満員電車のストレスを避けています。
ピーク時に比べ空いている車内では本が読めるため、それまで読書の習慣がなかったそうですが、今では月に7~8冊ほど読んでいます。
さらに、「静かで集中できる」ということで、そのまま「早出社」して慌ただしくなる始業時の前から仕事に取りかかっているため、周りにペースを乱されず落ち着いて仕事ができるそうです。
Tさんは、「もともとは満員電車に耐えられないから早く行き始めたんだけど、おかげで本も読むようになったし、始業前も時間があるから気持ち的にも楽だよね」と言っています。
※オフピーク通勤:朝のラッシュ時間帯を避けて通勤すること
2.「1駅前から徒歩通勤」を始め減量したOくん
後輩のOくんも、朝のピーク時には混雑率180%を超える路線を使っていて、通勤に約55分かかります。Oくんの場合、「家賃が高すぎ」「会社の近くは嫌」ということで職住分離していますが、満員電車や通勤時間のデメリットは感じています。
そこで彼が実践しているのは、Tさん同様「オフピーク通勤」で空いている電車に乗って車内での時間を新聞読みに充てています。
また、103kgの肥満体だった彼は、ある時から減量メニューのひとつとして、会社の最寄り駅の「1駅前」で降りてそこから歩いて通い始め、その後6ヶ月で32kgも!減量しました。(帰りも1駅先まで歩いてました)
さらに、1駅前から歩いてもなお始業時間まで余裕があるため、会社近くにある「ベローチェ」でわたしと「朝活」したり、Tさん同様「早出社」して集中できる時間を確保しています。
Oくんは、「満員電車に乗りさえしなければ、通勤は貴重な時間」と言っています。
「オフピーク通勤」のすすめ
2人に共通するのは、
- ラッシュ前の電車に乗り満員電車を回避している(オフピーク通勤)
- 通勤時間や始業前の時間を有意義に使っている
というところです。
オフピーク通勤で満員電車を避ければ、車内ストレスを受けることなく本や新聞を読むことができますし、早く着いた時間を自分のために使うことができる上、精神的なゆとりも生まれます。
さらに、2人は以下のようなメリットもあると言っています。
- オフピーク通勤するため早起き・早寝が習慣になった
- 早寝するため退勤後にダラダラ過ごさなくなった
- 通勤で消耗しないため特に午前中の気力・集中力が上がった
- 朝活や早出社のおかげで仕事がはかどり残業が減った
- 早出社すると周りの評価が変わった
- 車内や朝活での勉強で資格が取れた(Oくん)
2人とも「もっと会社に近かったり電車通勤じゃなかったらギリギリまで寝てると思う」と言っているので、通勤ストレスからの回避が思わぬメリットをもたらしているようです。
おわりに
後輩のSくんは、朝出勤するなり「今日も疲れました・・・」と言うのが口ぐせになっています。「お気の毒に」とは思いますが、彼は朝のピーク時には混雑率180%を超える路線を"その時間"に乗っているため、
最後まで読んでいただき、ありがとうございましたm(__)m