「起業・副業」まとめ その① いきなり独立起業はリスク大!副業から始める「ひとり起業」について。

こんにちは。「ふたり起業」でうまくいかなかった過去があるイノタスです。

先日、新宿の紀伊國屋書店に行ったところ、「起業」や「副業」に関する本が大量に平積みされていたので、思わず7冊ほどまとめ買いしました。

いまや副業は、働き方改革の一つとして政府主導で推進していますし、それを受け大企業も続々と副業解禁の方向に動いているため、"副業・兼業が当たり前"という時代になりつつあります。

また、起業したりフリーランスになって「好きなことで生きていく」という人生を目指すことも、整った環境やリアルにいる人を見ると、単なる夢物語ではない世の中になっています。

私も会社員の傍ら副業しているので、「本業と副業のバランス」とか「これで独立して勝算はあるか?」など考えるのですが、7冊読みしたおかげでぼんやりしたものが明確になりました。

そこで今回は、「起業・副業」のまとめ第1弾として、いくつかの本のタイトルに使われていた「ひとり起業」という起業スタイルについてお伝えしていきます。

 

「ひとり起業」ってなあに?

平積みされている副業本の中で気になったのが、「ひとり起業」というワード。読んで字のごとく「一人で起業すること」なのですが、もう少し掘り下げて解説していきます。

いきなり会社を辞めろという話ではない

そもそも「起業」という言葉は、会社を辞めて独立するとかフリーランスになるというイメージを連想させますが、副業のカテゴリーにおいては"会社に勤めながら自分のビジネスを立ち上げる"という起業法になります。

副業解禁、プラットフォームやツールの充実により「会社を辞めて起業する=収入源がなくなる」というリスクを負わずに起業できる環境が整っているので、それをフルに活かしましょう!ということです。なので、「起業」とは言うものの、あくまで"会社に勤めながら"というスタイルですから、副業ということになります。

経営コンサルタントの藤井孝一さんは、20年以上前から「会社に勤めながら、週末にビジネスを立ち上げ、軌道に乗ったら独立する」という起業スタイルを「週末起業」として提唱してますが、「ひとり起業」のスタイルもまさにこれが原形と言えます。

「ひとり」って付いてる理由は?

「ひとり起業」の趣旨は、"自分一人でできるビジネスから始めよ"ということです。自分一人でスタートできて、活動時間をコントロールできるビジネスで起業することを勧めています。

いきなり人を雇ったりオフィスを構えたりという規模感(ガチ起業)だと、金銭的なリスクが高いですし、そもそも「副業=会社に勤めながら活動」するわけですから、週末や就業後の時間で展開できるビジネスじゃないと、続けるのが難しくなります。

「起業」と聞くとハードルが高く感じますが、自分一人でできて、お金がかからず、自由に使える時間で活動できるビジネスが「ひとり起業」です。"理想的な副業のかたち"というサブタイトルがピッタリ合いそうです・・・ってありがちすぎだろ。

失敗が許される

会社を辞めて独立したなら、よほど金銭的な余裕がない限り「うまくいかない・・」は致命的です。「ひとり起業」の場合、本業で収入(給与)を得ながら小さく始める起業法なので、たとえうまくいかなくても生活に困ることはありません。

まあ精神的ダメージはあるかもしれませんが、ポジティブに考えればトライ&エラーを繰り返せるので、失敗を恐れることなくどんどんチャレンジできます。本業を持っていればある程度はお金と時間に余裕がありますから、「うまくいかなければ次」といった切り替えや修正ができます。

すでに高い専門性を持っていたとしても、独立して生活できるほどの稼ぎを生み出せるかは未知数なので、副業として"軌道に乗るまで試行錯誤できる環境"で活動することは、大きなメリットになります。

会社を起こすわけではない

これも起業という言葉から連想しがちですが、「起業=法人化」ではありません。週末起業モデルから引用すると、「会社に勤めながら、週末にビジネスを立ち上げ、軌道に乗ったら独立し、所得(利益)に応じて法人化する」という流れになります。

法人化すると、個人事業主でいるより対外的な信用や経費の認定範囲が広くなるなどのメリットがありますが、法人はそれを維持するだけで手間やコストがかかります。そこにお金や労力を費やすくらいなら、自分のビジネスを軌道に乗せることに使ったほうがいいでしょう。

なお、法人化のタイミングとしては、一般的に副業での所得(利益)が500万円程度になった時と言われています。ちなみに、私の知人は法人化のメリ・デメを熟知しながらも、結局「株式会社○○の社長です」と言いたかったという非合理的な理由で会社をつくりましたが、それはそれで、本人の覚悟とかモチベーションが上がるなら、ありだと思います。

なぜ副業本なのに「起業」というのか

これは7冊読みした中で共通していたことですが、単に「本業とは別の収入源を持ちましょう」ということではなく、「自力で稼げる力を身につけましょう」と提唱しているからです。

週末や就業後の時間にアルバイトで"時間を切り売り"して稼ぐ副業ではなく、自分のビジネスを立ち上げて「稼ぐ力」を持ちましょうと言っています。なので「起業」というわけです。

世の中が副業容認に向かっているとはいえ、金銭的に困窮しているなどの特別な事情がない限り、週末や就業後の時間にアルバイトで収入を得る副業では、さほど必要性も魅力も感じません。

一方で、終身雇用の崩壊、黒字でもリストラ、老後40年問題、年金2千万円不足問題など、会社に頼るだけの生き方では通用しない社会になっている現実があります。

なので、単に本業以外の収入を得るためではなく、会社に勤めながら(副業で)起業して、会社や社会に頼らずとも「自力で稼いで生きていける力」を身につけましょうと言っています。

「ひとり起業」まとめ

  • 「稼ぐ力」を身につける:"会社に頼らず生きていく力"を身につける
  • 起業といってもあくまで「副業」:"会社に勤めながら"自分のビジネスを立ち上げる
  • 「自分ひとり」でできる規模で始める:活動時間をコントロールできるビジネスを選ぶ
  • 失敗が許される:本業での収入があるので軌道に乗るまで試行錯誤や実験を繰り返せる
  • 起業=法人化ではない:まずは独立できるほど軌道に乗せることに注力するほうが賢明

おわりに

働き方改革の一環として、2018年に厚生労働省が作成している「モデル就業規則」が改定され、「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」(副業・兼業の禁止)という表記から、「労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる」という表記になりました。

転職が当たり前になったように、これからは副業・兼業が当たり前のなるなか、7冊読みは自分で「稼ぐ力」を身につける必要性や魅力を再確認できるものでした。次回以降も副業・起業についてお伝えしていきます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございましたm(__)m