「起業・副業」まとめ その② 「ひとり起業」に向いたビジネスモデルとは?

こんにちは。「副業・起業本7冊まとめ読み」が11冊に増えたイノタスです。

前回の記事では、「稼ぐ力」を身につけるため「ひとり起業」という手法をベースに、"会社に勤めながら(副業として)ビジネスを立ち上げる起業法"について説明しました。

続く今回の"副業から始める起業シリーズ"は、「ひとり起業」に向いたビジネスモデルについてのお話です。

世の中は副業容認に向かっていますが、会社勤めの経験しかない人にとっては、起業とか稼ぐ力を身につけようと言われても、「何をして?」という人がほとんどだと思います。

また、"会社に頼らずとも自力で稼げるようになる"というのが「ひとり起業」のテーマですが、「そんな大げさな」とか「バイトした方が確実に稼げるでしょ」という人も多いでしょう。

そこで今回、副業歴3年のイノタスが、その経験と副業・起業本を11冊読んでまとめた副業選びのポイントと、代表的なビジネスモデルについてお伝えしていきます。

 

副業を選ぶ3つのポイント

副業が当たり前になりつつあるとはいえ、副収入を得ることだけを目的に選んでしまうと、思わぬ苦労を強いられることになります。ここでは、副業選びのポイントを3つ紹介します。

1.将来への発展性がある

"「稼ぐ力」を身につける"という観点で言うと、将来への発展性があるかどうかは、副業選びの最重要ポイントになります。(※未来のマーケット需要の予測ではありません)

なので、副業解禁の流れに乗って「よしオレも!」とばかりに"時給払いのアルバイト"を始めてしまうことはお勧めできません。体力的にキツいですし「時給×労働時間」が収入の上限なので、拡大が全くできないからです。

「どうしても来月5万必要」とか、「将来稼ぐためのノウハウを得るため」といった具体性があるならアルバイトは手っ取り早いですが、それを続けても得られる収入は高が知れています。

確かに「起業」はある意味ゼロからのスタートなので、始めてすぐ収入というのは難しいですが、コツコツ活動を続ければ時給単価の高い報酬を得られるビジネスに発展する可能性があります。

将来的に「会社に頼らずとも自力で稼げるようになりたい」という思いがあるなら、長期的に続けられて収入アップが狙える「起業できる副業のかたち」を私はお勧めします。

2.お金がかからない

いわゆる「初期投資」がかからない副業を選んでください。(バイトを始めるのにお金かからないので、こっちの意味でも手っ取り早いですね)

特に注意したいのが、その副業を始めるにあたって高額のマニュアルを買わされたり、システム料を払わされるケースです。収入が得られる前にあれこれお金がかかる副業は要注意です。

また、数十万円もするようなセミナーにいきなり参加するのも考えものです。まずは副業や起業に関する本を4,5冊ほど読んで、方向性を固めたり実際に行動してみることが先だと私は考えます。

私も30万円する「ひとり起業」系セミナーに参加した経験があります。すでに副業を始めて収入も得ている状況で選んだセミナーだったのでマッチしましたが、予備知識や方向性の固まりがないまま参加しても、それに見合うリターンを得られない可能性が高いです。

なお、起業するとなると準備や運営などにお金がかかるイメージがありますが、「ひとり起業」の場合は事務所を借りたり、人を雇ったり、法人化したりというのがないので、元手をかけずに始められます。

3.時間をコントロールできる

会社に勤めながら活動するわけですから、週末や就業後に展開できる副業にする必要があります。本業がおろそかになるようではリスクがありますし、長続きさせるのが難しくなります。

週末に限定してバイトするならできそうですが、休日を返上して働いてもせいぜい月10万円程度ではないでしょうか。先述したような具体的理由があるなら別ですが、体力的にキツい思いをしても拡大ができないため、将来的に残るのは「思い出だけ」ということになりかねません。

「ひとり起業」の場合は、活動量やスケジュールを自分で決められるので、本業の忙しさに応じて活動をコントロールできるというメリットがあります。

副業4つのビジネスモデル

次は、副業の代表的なビジネスモデル4つを紹介します。どれも聞いたことはあると思いますが、4つに分類してそれぞれの特徴をまとめました。

0.自分の時間を切り売る

これはアルバイトに代表される「時間単価」が決まっている仕事のことです。ビジネスモデルとは言えないので0番としましたが、実際は多くの副業ワーカーがこれに該当します。

副業選びのポイントでお勧めできない理由を書きましたが、「働いた時間分はお金になる」という手っ取り早さと「それしか思いつかない」という理由から、多数が占めているのが現状です。

自分にできる仕事があればすぐ始めら収入になるというメリットはありますが、時給×労働時間が収入の上限なので、「時間の切り売り」というネガティブな呼び名が付いています。

1.モノを売る

自作商品や仕入れた商品を主にネットで販売する方法です。自宅にある物をヤフオクで売った経験のある人は多いと思います。

いま主流になっているのは「転売」といって、ヤフオク、メルカリ、アマゾン、量販店などで商品を「安く仕入れてより高く売る」という手法です。自分で商品のリサーチをして、仕入れと販売の価格差を突いて利益を上げます。

「仕入れて販売する」というビジネスの基本が学べて、実際に人からお金をもらう経験ができるというメリットがあります。一方で、仕入れた商品が不良在庫になるリスクや、同じ商品でずっとは稼げないため、常に様々な商品をリサーチして「目利き力」を磨く必要があるというシビアな面があります。

2.スキル・サービスを提供する

面倒くさい、大変だ、時間がないなど「自分ではできない・やりたくない」と感じていることを、これまでの経験やスキルを活かして"代わりにやってあげる"仕事です。ライターやデザイナー、ホームページ制作などが代表的です。

「スキルシェアサービス」と言われるサイトがいくつもあり、それらに登録しておくとサービスの利用希望者が探しに来るので自分で集客せずに済みます。空いた時間に自宅でできて自分のスキルが活かせるというメリットがありますが、単価が低いため「時間の切り売り」になりがちです。

いずれその分野で独立するための経験を得るなどの目的があれば別ですが、自力で集客したり案件を多くこなすなど、単価を高める工夫がないと収入がすぐ頭打ちになる傾向があります。

3.ノウハウを教える

主にセミナーやネットで、これまでの経験から身についたノウハウや情報を伝えるビジネスです。コンサルティング、コーチング、アドバイザーなど、様々な問題の解決方法や人が知りたいを思うことを教えます。(営業コンサルティング、ネット集客セミナー、アフィリエイト講座など)

セミナーを開催する場合、場所や時間をこちらで決められたり、講座の動画をネットで配信したり(録画したものも含め)できるため、場所や時間の融通が利くというメリットがあります。また、利益率の高いビジネスモデルですから、時給単価の高い報酬を得られる可能性があります。

一方、ノウハウを体系化したり都度バージョンアップをするのが大変ですし、先生や専門家として信頼され安定的に稼げるようになるまでには、年単位の時間がかかる傾向にあります。

4.コミュニティを運営する

コミュニティやサークル、交流会などを運営するビジネスモデルです。セミナーとの違いは専門家が受講者に教えるという形式ではなく、同じ価値観を持った人たちを集めて、参加者同士が交流し合う場所を提供するというところです。(読書会、婚活サークル、起業家コミュニティなど)

専門家レベルの経験や知識を必要とせず、好きなことや得意なことでコミュニティを作れるため、始める敷居が低いというメリットがあります。また、自分と気の合う仲間が集まり、楽しみながら活動できるので、ストレスを感じずに長続きできる面もあります。

一方、セミナーと比較するとビジネス要素が薄いため、単価が低くなる傾向にあります。なので、稼げるようになるにはコミュニティを大きくしたり、複数のコミュニティを運営したりするなどの努力や、長期的に取り組む姿勢が求められます。

「ひとり起業」に向いたビジネスモデル

ここまで副業選びのポイントとビジネスモデルを紹介しましたが、それらを踏まえ「ひとり起業」にはどんなビジネスモデルが向いているのか?についてお伝えします。

専門家を目指す

「週末起業」の提唱者である経営コンサルタントの藤井孝一さんは、「仕事上での経験や専門性を活かしたコンサルタントやビジネスコーチがおすすめ」と言っています。本業での経験やリソースを活かせば、下地ができているため成功の確率が高くスピードも早いと断言しています。

副業とはいえ起業するとなると、新しい分野について一から勉強を始めたり、新たな資格を取ろうとしがちですが、まずは自分がこれまでやってきた仕事の中から、得意としたり実績のある分野で専門家を目指すことを勧めています。

また、コンサルタントやアドバイザーは、活動場所や時間の融通が利き、自宅で一人で始められるため元手もかかりません。「ひとり起業」にピッタリのビジネスモデルと言えます。

これは「3.ノウハウを教える」になります。もちろん専門家として認知され稼げるようになるには相応の時間と努力が必要ですが、この分野は利益率の高いビジネスモデルですから、時給単価の高い報酬を得られる可能性があります。

サークルモデル

「新しい副業のかたち」の著者である安田修さんは、"共通の興味や目的を持った人たちが集まるコミュニティを作って、勉強会や食事会といったイベントを行う資金を会費として集める"というビジネスモデルを「サークルモデル」として提唱しています。

安田さんは起業支援をする中で「会社に勤めながら『稼ぐ力』を身につける方法として、もっとも始めやすいやり方はなにか」を考え抜いた結果、サークルモデルが出てきたそうです。「サークルを作ってイベントして会費を集めよう」ということですから、確かに誰でも始められる方法です。

一般的に起業となると、①商品やサービスを用意する。②情報発信(宣伝)して集客する。③顧客との関係性をつくる。④販売する。という流れがありますが、サークルモデルは稼ぐ力の要である「③関係性構築」に特化して「まずはここだけやる」というビジネスモデルです。

これは「4.コミュニティを運営する」になります。ビジネス要素が薄いので大きくは稼げませんが、始める敷居が低く楽しんで活動できるメリットがあります。なお、安田さんも言ってますが、独立できるほど本格的に稼ぐとなるとサークルモデルだけでは足りないため、バックエンド商品(利益を生み出す本命の商品やサービス)を用意する必要があります。

おわりに

今回は「ひとり起業」に向いたビジネスモデルとして、「専門家を目指す」「サークルモデル」の2パターンをご紹介しました。どちらも「副業を選ぶ3つのポイント」でお伝えした、将来への発展性、お金がかからない、時間をコントロールできるに当てはまります。

どちらも「すぐ稼げる」わけではないですが、本業での収入がありますから長期的に取り組めて、トライ&エラーを繰り返せるというメリットがあります。いずれ独立するかどうかは別にしても、会社に頼らずとも「自力で稼ぐ力」を身につけることは、人生の選択肢と豊かに生きれるチャンスを広げると私は思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございましたm(__)m